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3Dプリンタって何に?(その1)

3Dプリンタとは

一2次元データを紙に印刷する通常のプリンターに対して 3次元データを立体に出力するプリンターを総称して3Dプリンターと言います。もともと元は大手メーカーが試作部品を作るものとして以前は数百万~数千万単位のコストが必要でしたが、近年数十万円程度の家庭用3Dプリンターが発売されて以来、アメリカを中心に世界中で急激に愛好者が急増しています。

個人向けでは3Dプリンターの普及を目的としたReprap互換プロジェクトから普及がはじまりました。このプリンタと同じ動作原理で動く3DプリンタはREPRAP互換機と呼ばれ、3Dプリンターのハードとソフトの設計書が オープンソースで公開されているもので、電子工作が得意で電子知識と工作能力のある方は3Dプリンターを全て自作する事も可能です。しかし、現在はキットや完成品も販売されるようになりました。 3Dプリンタの動作原理は熱で樹脂素材を押し出す吐出器(エキストルーダという。)がX軸、Y軸、Z軸方向へ移動できるようになっており、CADの3次元の部品データ(部品の輪切りの積層データ:STL形式)から一般のCNC機器と同じGコードを生成して制御されながら樹脂部品を形成します。

mendel.jpg

左の写真はREPRAPの原型のMENDEL(メンデル)
と呼ばれる現在の最新世代。

初代はDARWINダーウィン)と呼ばれた。オープンソースなのでハードウェアとソフトウェアの仕様が公開されている。

上部の樹脂エキストルーダー(樹脂吐出器)はXj軸、Y軸方向へ制御される。またテーブルはZ軸方向へ移動する。エキストルーダからは溶けたABS樹脂が直径約0..35mmのノズルから押し出され、プラットホームに部品を溶かしながら積層していきます。

printing_00.jpg

一般家庭向けに生産されている3Dプリンタは熱融解積層法を使用した樹脂フィラメント(ABS樹脂など材料の入手が比較的容易で安価なものを利用したものが主流になりつつあります。光硬化樹脂を用いる3Dプリンタは精度が高いのですが、材料が樹脂フィラメントの5?10倍くらい高価です。光硬化樹脂そのものの保存方法も注意を要するため、まだ個人向けの用途の光硬化樹脂を採用した3Dプリンタは少ないです。
一般家庭向けに生産されている3Dプリンタは熱融解積層法を使用した樹脂フィラメント(ABS樹脂など材料の入手が比較的容易で安価なものを利用したものが主流になりつつあります。光硬化樹脂を用いる3Dプリンタは精度が高いのですが、材料が樹脂フィラメントの5?10倍くらい高価です。光硬化樹脂そのものの保存方法も注意を要するため、まだ個人向けの用途の光硬化樹脂を採用した3Dプリンタは少ないです。

3Dプリンタの利点として
■切削加工ではなく熱による樹脂溶融積層法なので切削による騒音がなく、運転中の音が大変静かである。
■小型のものは通常のプリンタと設置面積がほぼ同等。
■3Dデータがあればすぐに出力が可能。
等があります。
<3DプリンタとCNC加工の違い>
一般のCNC加工機にはCNCフライスやCNC旋盤などがありますが、いずれも工作材料に対して切削して加工するのでその原理構造上、下の写真のような入れ子になっている物は構造絶対製作出来きませんが、3Dプリンタであれば容易に出力できます。
rei001.jpg rei002.jpg rei003.jpg

<3Dプリンタの種類>
造形方法

 光硬化樹脂成型法

 粉末固着硬化法

 熱溶解積層法

基本原理  樹脂に紫外線やレーザー
 などを照射し少しずつ硬化
 させていく脂成
 型法

 粉末の樹脂に接着剤を
 使って硬化させる成形
 方法。



 熱で融解した樹脂を少し
 ずつ積み重ねていく、成
 形方法



利  点   高精度な加工ができる。


 多色インキで一度で出力
 できる


  構造が簡単でランニング
  コストが一番安価。


欠  点

 光樹脂材料が大変高価
 である。また光で硬化す
 るのでその材料保存に
 注意を要する。

 樹脂が残った場合、廃棄
 処理にコストがかかる。
 

 
 

 インキが粉体を結びつけ
 る接着剤の役割を果たす
 がもので、粉体樹脂を固
 着させる方式。

 成形物を取り出す時に
 部屋中が粉だらけになる。
 

 

  吐出ノズルの構造上、
  100ミクロン以下の精
  度は出せない。ABSな
  のでそのままでも実用
  強度がある。

  樹脂が溶けるのはノズ
  ル内だけなので安全性
  は一番高い
 

価格帯 高価 高価 安価

3Dプリンタって何に?(その2)

 

<3Dプリンタの登場は世の中の物づくりを変える今世紀最大の産業革命と言えます>
3Dプリンタの登場は世の中の物づくりを 変える今世紀最大の産業革命と言えます。すでにテレビなどでも紹介された3Dプリンタは物作りに画期的な革命を起こそうとしています。

今までは、樹脂成形部品を個人で作成することは困難でした。

<従来の樹脂成型部品の生産工程>
※大量生産が前提であるインジェクション生産方式は個人では不可能な莫大な投資が必要。
method1.jpg
<従来の樹脂による多品種小生産工程>
method2.jpg
※原型の型製作には深い知識と経験、膨大な手間をかけなければなりませんでした。しかし、3Dプリンタの登場で、1台からでも簡単に、しかも優れた精度で簡単に最終部品を出力できるようになりました。

<3Dプリンタによる多品種小生産方法>
method3.jpg
コンピュータのCADでデザインした部品がそのまま立体形状で出力できます。形状確認の試作サンプルや場合によっては最終部品とすることも可能です。



<3Dプリンタと今までの工作機械との大きな違い


一番の違いは、何といってもプリンタですから普通の方が所有出来る余地が十分あります。
こういうと従来から長くCNC加工に携わっている技術者の方には怒られるかもしれませんが、何といってもCNCの工作機械と3Dプリンタには次のような大きな違いがあります。

☆3Dプリンタは操作が簡単

3Dプリンタは操作が簡単な為、機械に弱い女性や注意さえすれば子供でも操作することが出来ます。
データさえ製作出来れば、後は3Dプリンタに出力するだけです。難しいことは何もありません。

☆3Dプリンタは動作音が静か

→CNCルーターやCNC旋盤、フライス盤を使用したことがあれば分かりますが、材料を回転させるか、切削工具側を回転させて加工を行いますので、切削に切削ノイズ、機械そのものの運転騒音が発生します。これに対しては3Dプリンタは運転音はステッパモーター位になので大変静かに運転が出来ます。マンション住まいでも夜中に運転しても周りに影響を与えません。ここは圧倒的に有利です。

☆3Dプリンタは油汚れがない

→CNC旋盤、フライス盤を使用したことがあれば分かりますが、金属を加工すれば、切削油を使用したりして常に油をさしたりしなければなりませんし、そもそも切削した時の金属や樹脂のクズが大量に出ます。とにかく機械も操作する方もクズまみれ、油まみれになります。そんな理由もあり、旋盤、フライス盤などはオイルパンなしで設置することは出来ません。また切削オイルが必要ですから油まみれで掃除も大変です。これに対して3Dプリンタはほとんど余計なクズを出しません。またどれくらいの樹脂フィラメントを消費するのか、出力する前におよその材料の使用量がわかります。言い換えれば、材料の無駄がほとんどありませんし、材料がどれくらい必要なのかもわかるので、経済的で無駄が少ない利点があります。またABSやプラスチックがメインですので、リサイクルできる資源です。いずれは個人宅でフィラメントをリサイクル出来る機械が出てくるかもしれません。

☆3Dプリンタはメンテナンスが楽


旋盤、フライス盤などは回転部分には注油や日々のクリーニングが欠かせません。その点、3Dプリンタはたまにエキストルーダ’(樹脂抽出機)のフィラメント送込み装置メンテナンスを行う位で日々のメンテナンスはほとんど必要としません。

☆3Dプリンタは設置面積、本体重量が小さい

3Dプリンタはやや高さ方向には寸法がありますが、本体重量は普通プリンタよりやや重い程度(7~15kg程度)で大きさもパソコンのプリンタの設置面積程度です。これに対してCNC旋盤やCNCフライスは軽くても40kg程度はありますので、一人で移動させることは大変です。

☆3Dプリンタは安全性が高い

ここが一番重要ですが、回転部分がある切削機械はある意味とても危険で、細心の注意が必要です。刃物や工作対象物の固定不良があれば容赦なく操作者に飛んできます。また回転部分に巻き込まれたりすれば大けがや時には死亡するような大事故にもつながりかねません。その点、3Dプリンタは高温になるエキストルーダやプラットフォーム・ベッドさえに気を付ければ、安全性が極めて高いと思います。
ちなみに米国の高校生が一番欲しいものは男女問わず3Dプリンタだそうです。自分でアクササリーやすきなものがほとんどできますからね。この気持ちはとてもよくわかります。
そういう意味でもテレビなどでも紹介された3Dプリンタは物作りに画期的な革命を起こそうとしています。

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